男性の着物姿って素敵ですよね。
男性は着物を腹で着る、とも言われますが、ちょっとメタボっぽい方が似合うんですよね。
日本のおじさま方には、是非スーツより着物を着て格好良くなっていただきたいものです。
さて、男性の着物姿はあまり見ることがないので、女性の着物ほどTPOをご存知ない方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、「きもの文化検定公式教本1」の『男のきもの』について、まとめましたので参考にして下さい。
目次
第一礼装
(結婚式の花婿、父親、仲人等)
・黒紋付(染め抜き五つ紋)
・袴(仙台平などの縞柄)
・羽織(羽織紐は白)
・雪駄(せった)を履く、(花婿は白い鼻緒)
・半衿、足袋も白
準礼装
(披露宴など)
・色羽二重or色縮緬の着物(染め抜き五つ紋)
・袴
・羽織
・結婚式では白の半衿
(特別な会合など)
・着物(縫い一つ紋)
・袴(紋袴or無地袴)
・羽織
・半衿は白以外でもOK
しゃれ着
・着流し:羽織も袴も着けない姿。
・着物(紬素材でも良い)
・羽織
・半衿や足袋は白以外でもOK
羽織と着物は同系色で合わせても良いし、色や柄の異なるもので合わせても良い。
帯の結び方
他にもありますが、「きもの文化検定公式教本I」に載っているのは、この三つです。
貝の口(角帯)
年齢を問わない結び方。
片ばさみ(角帯)
手元とたれ先を帯の下に挟んだ結び方。
蝶結び(兵児帯)
くつろぎ着に最適。兵児帯です。
練習問題
「きもの文化検定」の問題を解くことで、出題の傾向がわかります。
TPOに応じた装いをしっかり押さえておくと良いですね。
[きもの文化検定5・4級]
男性の帯で結ばない帯結びの名称を次の中から選びなさい。
(1) 貝の口
(2) 片ばさみ
(3) 角出し
(4) 蝶結び
解答 (3)
解説:角出しは女性の帯結びです。
[きもの文化検定5・4級]
「着流し」についての説明で適当なものを次の中から選びなさい。
(1) 羽織、袴を付けない男性のきもの姿。
(2) 色違いの羽織と着物の組み合せ。
(3) 同色の羽織と着物の組み合せ。
(4) きものと袴の組み合せ。
解答 (1)
[きもの文化検定5・4級]
袴の種類でまちのない袴の名称を次の中から選びなさい。
(1) 馬乗り袴(うまのりばかま)
(2) 行灯袴(あんどんばかま)
(3) 野袴(のばかま)
(4) 軽衫(かるさん)
解答 (2)
解説:「馬乗り袴」は馬に乗れるようにキュロット型で、「行灯袴」はプリーツスカート型です。
ちなみに、「野袴」と「軽衫」は以下の画像です。動きやすいズボン型です。
野袴
軽衫(かるさん)
[きもの文化検定3級]
男性の第一礼装に用いる袴に使われる生地の名称で、正しいものを次の中から選びなさい。
(1) 江戸平
(2) 山辺里平
(3) 仙台平
(4) 嘉平次平
解答 (3)
解説:仙台平(せんだいひら)は宮城県仙台市で作られる絹織物で、江戸~明治にかけて袴地の最高級品として知られていました。
おまけ ☆ 天皇の正装 ☆
日本の象徴、といえば天皇陛下。
では、天皇陛下の正装は何でしょうか?
天皇陛下の羽織袴姿なんてお目にかかったことありませんよね。
二つの場合に分けられます。
*国家行事で正装なさる場合
燕尾服
*宮中行事で正装なさる場合
黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)
外国の方とお会いする時などは正装として燕尾服をお召しになっています。
これは、明治時代に定められたようです。
宮中儀式の際の服装は、黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)という束帯です。
820年に嵯峨天皇により、天皇の着用する服は黄櫨染と定められ、天皇しか使うことのできない禁色(きんじき)となったようです。
これは、中国では黄色が尊い色とされていたことが背景にあるようです。
1200年にわたって受け継がれてきた日本の歴史なんですね~。
この辺り、実は「きもの文化検定」の1級で出題されたりすることもありますので、ちょっと頭の片隅にでも入れておいてくださいね。
・・・*・・・*・・・*・・・*・・・
あなたも、着物の世界を旅する仲間になりませんか?
↓
独学でも一人じゃない!一緒に頑張りましょう!!
私の日々の日常もお伝えしていますので、お勉強の苦手な方も、良かったら、お友達になって下さいね!お待ちしています!!