目次
悉皆
悉皆(しっかい)とは、「一つ残らずことごとく」という意味。
誂染(あつらえぞめ)
自分の寸法や年齢に合わせた色柄で一から染める。
白生地の地紋を選んだり、きものの色柄を決めたりする。
悉皆屋は白生地に「墨打ち」をほどこしてから、染屋に注文を出す。
[きもの文化検定2級]
白生地から誂染をする場合、生地に袖や身頃の位置や長さを示す( )をしてから染屋に出す。
(1)墨出し
(2)墨付け
(3)墨打ち
◆解答
(3)墨打ち
◆参照
公式教本2 179頁
◆解説
「墨出し」は工事中に床や壁に必要な線を書くこと。
「墨付け」は工事の時に材木などに印をつけること。
きものをほどいて一枚の布にする
洗い張り、染め替え、リフォームなどを行う場合はきものをほどく。
ほどく前に、表地、八掛(裾回し)、胴裏に「渋札(しぶふだ)」を付け、お客様の名前や日付、着物の種類などを記入して管理。
ほどいた布地は、表地、八掛、胴裏ごとに端縫い(はぬい)をして一枚につなげる。
きものを洗う
・水洗い
洗剤をつけて刷毛などでこすり洗いをする。
・揮発洗い
水ではなく揮発性のある溶剤で洗う。
絞りの生地、色落ちするものに向く。
・丸洗い
きものをほどかずに洗う。
水を使わず石油系の溶剤を用いて機械で洗う。
ドライクリーニングのようなもの。
・部分洗い
汗で汚れた袖口や衿、泥で汚れた裾などを中心に洗う。
染めかえる
・染め直し=染め替え
一般的にはきものの地色を替えることで、小紋の柄を替えたり、自由自在。
表地と八掛の「色抜き」をして、生地を白くしてから染める。
地色を濃くするときは、色抜きが不要の場合もある。
・色無地→色無地:一般的には淡い地色から濃い地色へ
・色無地→訪問着:色抜きして白生地に戻してから染め直す
・色無地→小紋:地色を変えずに模様を加える or 白生地に戻して新たな小紋柄にする
・小紋→小紋:色抜きして新たに別模様を染める or 現状のまま吹雪加工やぼかし加工
・地色替え
もとの柄を活かして地色だけを違う柄にすること。
染料が染み込まないように、模様の部分に糊を置いて染め直すため、絵羽に箔や刺繍があっても大丈夫。
・目引き染め
模様も含めて全体に地色をかけること。
・模様、刺繍、箔を足す
ちょうど良い所に模様が無い場合や、シミや汚れの落ちない部分に模様を足す。
[きもの文化検定3級]
染め直しとは染め替えともいい、一般的にはきものの( ア )を替えることをいう。
これに対して、もとの柄を生かして地色だけ違う色にすることを( イ )という。
(1)ア:地色 イ:洗染
(2)ア:地色 イ:地色替え
(3)ア:柄 イ:別染め
(4)ア:柄 イ:注染
◆解答
(2)
仕上げる
水をくぐった生地が縮まないようにシワを伸ばしてから乾燥させる。乾かしながら刷毛で糊を塗り艶を出す。
・板張り:板につけて乾かす
・伸子張り(しんしばり):弓型の竹ヒゴを使う
「張り」の後、湯のしをして幅を出し、アイロンをかけて地のしをする。
仕立てをして完成。
[きもの文化検定3級]
洗い張りの工程で最後に行う工程は?
(1)端縫い
(2)洗い
(3)解き
(4)湯のし
◆解答
(4)湯のし
きもの文化検定の問題
[きもの文化検定3級]
きものをほどいて染め直し、仕立て直しする場合は、
①きものの解き端縫い加工
②色抜き加工
③胴裏の洗い張り加工
④染め加工
⑤表地と八掛の洗張り加工
⑥( )加工
以上、最低6つの工程がある。
(1)仕立
(2)刺繍
(3)金彩
(4)砧打ち
◆解答(1)仕立
[きもの文化検定1級]
古いきものの部位を替えたり、あるいは座布団にしたりするなどリフォームすることを何というか?
◆解答:繰り回し
[きもの文化検定1級]
仕立て上がりの付下げを総柄の小紋に染めかえる場合の加工工程を100字以内で説明せよ。
◆解答
きものを解いて端縫いを行い、反物の状態にし、洗い、シミ抜きで汚れを落とします。
色抜きをして白生地の状態に戻し、小紋染めを行います。
整理(張り、湯のし)を行い、再び仕立てます。