子供の晴れ着ってかわいいですよね。
思い返してみると、私が着物を好きになったのは、
子供のころに着物を着せてもらったからでした。
七五三だったのでしょうか、白と紫の地にたくさんの花が咲き乱れていました。
紫っていうのが、なんかちょっとお姉さんになったような気分で嬉しかったのを覚えています。
そのせいか、今、着物を着るときにもなぜか紫が多くなっているような気がします。
子供時代の記憶って、大事ですよね。
今回は、子供の晴れ着について、まとめてみました。
「きもの文化検定」の練習問題を解くことで、出題の傾向がわかり、どんなことを暗記すればよいのかがわかりますので、是非、挑戦してみてください。
目次
宮参り
子供が誕生して、約1か月後に行われます。
無事な出産の御礼、そして子供の健康と幸福を祈り、氏神様への初めての挨拶として神社に詣でます。
赤ちゃんには、女児には初着(うぶぎ)、男児にはのしめをかけます。
背縫いを付けず、幅いっぱいを身頃に使い、幅の広い布を付けます。
[歴史]
・平安時代:「五十日(いか)の祝」嬰児に餅をちぎって含ませる習慣。
・室町時代:「宮参り」と呼ばれるようになる。
男児の「のしめ」
祖母が赤ちゃんを抱く風習は、産後の母体への思いやりから生まれたものと言われています。
[きもの文化検定5・4級]
お宮参りの原点と言われる平安時代の儀式を次の中から選びなさい。
(1) 奉納の祝
(2) 三十日の祝
(3) 五十日の祝
(4) 顔見世の祝
解答:(3)
解説:「五十日(いか)の祝」嬰児に餅をちぎって含ませる習慣。源氏物語や紫式部日記にも記されている。
[きもの文化検定4・5級]
宮参りに赤ちゃんの着物の上にかける着物の名称は?
(1) 被布
(2) 初着、のしめ
(3) 襦袢
(4) 重ね着
解答 (2)
解説:女児は初着(うぶぎ)、男児はのしめ
七五三
11月15日に、三歳・五歳・七歳の子供に晴着を着せ、神社に幸運を祈願するために参拝する行事。
三歳:髪置きの儀式
幼児が頭髪を初めて伸ばす儀式。
(平安時代頃は男女ともに、3歳までは髪を剃っていた)
・被布(ひふ)を着る。
・四つ身裁ちの着物を着る。
*四つ身
3~9歳の子供用着物の仕立て方。
身幅・身丈の4倍の布地で身頃を裁つことが由来。
[きもの文化検定5・4級]
七五三の三歳の祝いの原型となった儀式を次の中から選べ。
(1) 袴着
(2) 帯解き
(3) 宮参り
(4) 髪置き
解答:(4)
解説:平安時代は男女とも誕生して7日目には産毛を剃り、三歳までは坊主頭で、三歳の春から髪を伸ばし始めた。
[きもの文化検定5・4級]
3歳~9歳頃の子供用の着物の仕立て方は何といいますか?
(1) 一つ身
(2) 二つ身
(3) 三つ身
(4) 四つ身
解答:(4)
解説:身幅・身丈の4倍の布地で身頃を裁つことが由来。
五歳:袴着(はかまぎ)・着袴(ちゃっこ)の儀式
初めて袴を着ける儀式。
・羽織(五つ紋付)
・袴
・懐剣と白扇を持つ。
[きもの文化検定4・5級]
七五三の五歳の祝いの原型となった儀式は?
(1) 紐落とし
(2) 髪立ち祝い
(3) 袴着
(4) 帯解き
解答 (3)
解説:七五三の五歳児の祝いは、平安時代に行われていた公家の男子が初めて袴を付ける儀式が原型。
[きもの文化検定4・5級」
五歳の男児がお祝着を着た時につけたり、持ったりしないものは?
(1) 懐剣
(2) 袴
(3) 筥迫(はこせこ)
(4) 白扇
解答 (3)
解説:筥迫は7歳女児がお祝着を着た時に胸に飾る。
七歳:帯解き(おびとき)・紐落としの儀式
初めて帯を締めて祝う儀式。
[歴史]
・平安時代:この祝いはなかった。
・鎌倉時代:子供は着物に紐を付けて着ていた。紐を取って帯を結ぶ儀式が始まる。
・室町時代:「帯解きの儀」となる。
・長袖
・七五三用の帯
・しごき
・胸元に筥迫(はこせこ)を入れる。
*しごき
もともとは、武家の女性や女児が家の中で着物の裾をお引きずりに着ていて、外出時に裾をたくし上げてひもで締めた腰紐がルーツです。それが抱え帯とよばれ、扱きの原型となりました。現在ではしごきというと、花嫁衣裳や七五三で用いられる飾りの帯のことです。帯の下に巻いて、左の後ろ脇で蝶結びにして垂らします。
*筥迫(はこせこ)
女性用の紙入れの一種。
さらに気になる方はこちら→筥迫には何が入っているの?
[きもの文化検定5・4級]
七歳の女児の祝い着などで、帯の下の方に、結ぶものは何と言いますか?
(1) 帯揚げ
(2) 帯締め
(3) 帯板
(4) しごき
解答:(4)
解説:もともとは、外出時に裾をたくし上げてひもで締めた腰紐がルーツだが、現在は飾りの帯。
[きもの文化検定3級]
七五三の7歳女児の祝い着について、( )に入れる正しい言葉を選びなさい。
『身長や裄の長さに合わせて、( )あげや、腰あげをします。』
(1) 裄
(2) 袖
(3) 肩
(4) 胸
解答:(3)
解説:13歳までは肩あげをするのが慣習。
[きもの文化検定3級]
( )に入れる言葉の組合せの正しいものを選びなさい。
『7歳の祝いの原型は、( A )時代から行われていた行事で、着物に付けていた紐を取って初めて帯を結ぶ「( B )」や「紐落とし」とされている』
(1) A 平安 B 紐取り
(2) A 江戸 B 帯締め
(3) A 鎌倉 B 紐解き
(4) A 室町 B 帯解き
解答:(4)
解説:七歳の祝いの原型は「帯解き」
十三参り
旧暦の3月13日に数えで13歳になる男女がお参りする行事。
13歳の厄難を払い、知恵を授かるように祈願する。
・初めて大人の本裁ちの着物を肩上げし、おはしょりをする。
・帯は大人の袋帯など。
[きもの文化検定4・5級]
子供の晴着の記述で正しいものは?
(1) 「十三参り」には本裁ちの着物を肩あげし、おはしょりをしてしごきを結ぶ。
(2) 「十三参り」の着物は、成人の頃までお正月の晴着として着ることができる。
(3) 三歳の女児は着物に袋帯を結ぶ。
(4) 男児の祝いは三つ紋付が一般的である。
解答 (2)
解説:(1)「しごき」ではなく大人の袋帯などを締める。
(3)「袋帯」でなく「しごき」を結ぶ。
(4)「三つ紋付」ではなく「五つ紋付」が一般的。
[きもの文化検定3級]
十三参りの説明について、( )に入る言葉の組合せで正しいものはどれか?
江戸時代に京都・嵐山の( A )寺で始まったと言われる。
( B )裁ちの着物を着て、智恵と健康な心身を授かるように( C )菩薩にお参りする。
(1) A 法輪 B 本 C 虚空蔵
(2) A 鳳琳 B 四つ C 観世音
(3) A 宝輪 B 大人 C 文殊
(4) A 宝林 B 一つ C 弥勒
解答 (1)
解説:四つ身ではなく、大人の本裁ちの着物を着る。
おまけ ☆ 七五三が11月15日な理由 ☆
「きもの文化検定」が11月にある理由は定かではありませんが、七五三が11月15日については、さまざまな説があるようです。主なものを2つ紹介します。
① 徳川五代将軍が、11月中旬に我が子に髪置の儀式を行おうとしたが、これと言った吉日がみつからず、側近の者が調べた結果、二十八宿という選日法で最もめでたい鬼宿日が15日であったので、この日に髪置の儀式を行った。以来、髪置と袴着と帯解という子供の成長祝いは11月15日に行うと定めてしまった という説。
② 徳川三代将軍家光が、後の五代将軍綱吉(幼名徳松)の病弱であることを心配し、これの無事成長を祈るために、袴着の儀式を執り行ったのが11月15日。この説も「鬼宿日」に行ったとされる。
どちらにしても、綱吉です。
「生類憐みの令」で有名ですが、暴君なのか名君なのか評価の分かれる将軍です。
今でも11月15日に七五三をしているのは、彼のおかげなんですね。
実は、将軍綱吉は大奥の美少年版を作った人でもあるんです。なんか、すごい・・・。
「きもの文化検定」の試験には出ないけど、
さらに詳しく知りたい方 & ちょっと一休みしたい方はこちら
↓
「徳川5代将軍綱吉」
日本は昔っから、LGBT意識が高いですよね~。
これも日本の誇れることの一つかも⁉
「きもの文化検定」の勉強も頑張りましょうね。
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