新潟と言えば、「雪」「米」「酒」などのイメージが強いですよね。
魚沼産のお米とか、もうスーパーでは別格のお値段です。
実は、新潟の織物の産地も 魚沼の近くが多いのです。
なぜか・・・?
それは、雪がたくさん積もるからです!
夏に着るとさらっとした麻の織物が、雪によって仕上がるって、
なんか素敵です!
今回は「きもの文化検定公式教本2」より「小千谷縮」について、きもの文化検定に出題されるところをまとめてみました。
小千谷縮は重要無形文化財7つのうちの1つでもあるので、しっかり暗記してくださいね。
目次
小千谷縮の糸
苧麻栽培
・青苧(あおそ):苧麻の靭皮からとったもの。
・イラクサ科
・苧麻は、福島県昭和村でつくられている。
・小千谷縮や越後上布の原料となる。(能登上布はラミー)
[きもの文化検定3級]
麻織物の材料の苧麻は何科の植物か?
(1) イラクサ科
(2) イネ科
(3) キク科
(4) タデ科
解答 (1)
[きもの文化検定3級]
小千谷縮や越後上布の原料の麻糸についての説明で誤っているものは?
(1) 能登上布と同じ麻糸の種類である。
(2) 苧績みする前の苧麻の靭皮から茎の皮をさいたものを青苧と呼んでいる。
(3) 苧麻(イラクサ科)を用いる。
(4) 苧麻は現在、福島県昭和村で作られている。
解答 (1)
解説:能登上布はラミー。
苧績み(おうみ)・撚り(より)・糸繰り
・ぬるま湯につけて柔らかくした青苧を口にくわえながら、爪や指先を使って髪の毛くらいに細くさき、さいた糸を唾液で湿らせながら指先でつないでいく。
・緯糸に強い撚りをかける。
[きもの文化検定3級]
重要無形文化財に指定され、昔ながらの手法を用いている小千谷縮の説明で正しいものは?
(1) ジャカードで織る。
(2) 湯の中で反物をもんでシボを出す。
(3) 絣模様には摺込捺染を用いる。
(4) 苧績み工程で、糸の先を糊で固めながら指先でつないでいく。
解答 (2)
解説:重要無形文化財の小千谷縮は、摺込捺染ではなく、手くびり。居坐機で織る。
糸は唾液で湿らせながらつなぐ。
染め・絣作り
重要無形文化財の本製小千谷縮は手くびり。それ以外は摺込捺染(すりこみなっせん)
墨つけ
・小千谷縮の文様は幅や柄数など、あらかじめ設計された図案にしたがって染め分けた糸で織り上げた模様織物です。
この模様(絣)の設計図に基づいて、一本の糸の中でも染める部分と染めない部分があります。
この染めない部分に目印を付ける作業が「墨付け」。
くびり
「墨付け」をした部分を古い麻で固くくびり(くくり)ます。これによって糸全体を染料に浸けてもくびった部分には色が染み込まずに一本の糸の中でも染め分けが可能になります。
染め
自然染料として使われた藍は麻に適しており、深く美しい色が出ます。この色をより濃く出すために日数をかけてくり返し染めをします。
[きもの文化検定3級]
小千谷縮の主な工程の順番で誤っているものは?
(1) 湯もみ → 水洗い → 雪晒し
(2) 苧績み → 撚り → 糸繰り
(3) くびり → 墨つけ → 染め
(4) 絣合わせ→ 筬通し → 織り
解答 (3)
解説:正 墨つけ→くびり→染め
織り
絣合わせ
・絣をあわせながら、居坐機(いざりばた)で織る。
仕上げ
湯もみ
・お湯の中で反物をもんでシボを出す。
・江戸時代の湯もみは、舟の中で足踏みをしてシボを出していた。
[きもの文化検定3級]
小千谷縮の製造工程の中で、糊を落とし「シボ」を出すための工程は?
(1) 砧打ち
(2) くびりほどき
(3) 地張り
(4) 湯もみ
解答 (4)
[きもの文化検定3級]
小千谷縮の説明で正しいものは?
(1) 重要無形文化財指定のものは、高機を使って手織りされる。
(2) 江戸時代の湯もみは、舟の中で足踏みをしてシボを出していた。
(3) 経糸と緯糸に強い撚りをかけて糊で固定し、織った後に水で洗う。
(4) 江戸時代、琉球出身の護佐丸が越後に移り住み、麻織物を伝えた。
解答 (2)
解説:(1)居坐機
(3)緯糸に強い撚りをかける
(4)護佐丸:琉球の座喜味城主。首里花織を家内工業化させた
雪晒し(ゆきざらし)
・雪の上に反物を広げて太陽に当てる。
・雪の上に発生するオゾンには殺菌や漂白作用があるため、白くなり、丈夫になる。
[きもの文化検定3級]
雪晒しの作業は何のためか?
(1) 生地の幅を整える。
(2) 生地を漂白する。
(3) シボを出す。
(4) 糊を落とす。
解答 (2)
[きもの文化検定3級]
麻織物はどれか?
(1) ミンサー織
(2) 小千谷縮
(3) 琉球絣
(4) 久留米絣
解答 (2)
おまけ ☆ 重要無形文化財の条件5つ ☆
無形文化財としての技法は現在技術保存協会によって伝承され、守られています。
無形文化財として認められる反物は下記の条件を満たしたもののみです。
- すべて苧麻を手績みした糸を使用すること。
- 絣模様をつける場合は、手くびりによること。
- いざり機で織ること。
- シボとりをする場合は、湯もみ、足ぶみによること。
- さらしは雪ざらしによること。