紫色の染料となる「紫草」
毎年6月頃に 白い 可憐な花を付けます。
紫草なのに、白???
実は、根 に、
紫色の色素が含まれているのです!
紫根(シコン)と言います。
私の好きな色です。
なので、自然と着物も小物も紫系が増えてしまいます。
今回は「きもの文化検定公式教本2」の「日本の伝統色」より、紫系の色についてまとめました。
紫系
聖徳太子の活躍した時代に、官位に合わせて色が定められた時、最上位の地位を象徴するのが紫色。
・二藍(ふたあい):藍と紅花を組み合わせて染めた紫色
・藤色:淡い青みのある花の色
・紫色:紫草の根から抽出された染液
・葡萄色(えびいろ・ぶどういろ):赤みがかった紫色
・菫色(すみれいろ):やや濃いめの紫色
・減紫(けしむらさき):くすんだ灰色がかった紫色
紫根(しこん)
紫根(紫草の根)を掘り起こす
↓
水で綺麗に洗い、乾燥させる
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乾燥させた根をお湯につける
↓
石臼に入れ、杵でつき砕いてつぶす
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麻袋に詰め、55度のお湯につけ手でもむ
↓
色素が湯の中に出てくる
↓
色が出なくなると石臼に戻し杵でつぶすことを3回位繰り返す
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染料(紫色の液)の中に布や糸を入れて染める
↓
水洗いして媒染液の中に入れると紫いろに発色
*媒染液:椿の枝葉を燃やした灰汁
*椿の灰汁にはアルミニウム塩が含まれていて、繊維に色を定着させる働きをする
[きもの文化検定3級]
聖徳太子が活躍した時代の最上位の地位を象徴する色目は?
(1) 朱
(2) 白
(3) 紫
(4) 黄
解答 (3)
[きもの文化検定3級]
紫草にはどの部分に紫色の色素が含まれているか?
(1) 花
(2) 葉
(3) 茎
(4) 根
解答 (4)
[きもの文化検定3級]
植物染に使われる紫草について誤っているものは?
(1) 紫草の根に含まれる成分は、漢方薬としても利用される。
(2) 紫草から得られる色素は損なわれやすい。
(3) 一度では濃い色に染まらず、濃い色に染めるには何度も繰り返し染める。
(4) 染める際の媒染剤として、桜の木の皮を乾燥させて使うのが最適である。
解答 (4)
解説:媒染剤は、椿の枝葉。椿の灰汁にはアルミ成分が多く含まれているから。
おまけ ☆ 紫の上 ☆
紫と言えば、源氏物語!
源氏物語の作者は、紫式部という女性なのですが、
これは本名ではなく、
源氏物語の中の、紫の上から、
一文字取って名付けられたのです。
源氏物語の登場人物の中で
「紫の上」は、一番ファンが多い。
紫の上は、当時の人々にとって、
もっとも理想的な女性として描かれ、
愛されてきた女性。
それは、源氏物語が、
時の権力者、藤原道長の娘の中宮彰子の為に書かれたからで、
帝の寵愛を得て、子供を産み、
より高い身分と権勢を手に入れる為に、
理想的な女性を描く必要があり、
紫の上に、もっとも理想的な女性の姿が託されているからなのでしょうね。
紫の上、完璧です!
やっぱり男性はこういう女性が理想なのかなぁ?
と思いますが、、、。
私には、ちょっと無理かも。
私は「私らしく」でいきます!!