赤といえば、紅花。
紅花の別名は
「末摘花(すえつむはな)」
花が茎の末の方から咲きはじめるのを
順次摘み取るところに由来するそうです。
「末摘花」というと
源氏物語を思い出します。
『源氏物語』に登場する女性。
不美人でありながらも生涯、光源氏と関り続けた女性の一人。
「 末摘花」とは、源氏がこの女性につけたあだ名で、
彼女の「鼻が紅い」こと
と
ベニバナの「花が紅い」こと
をかけたものです。
結婚するまで顔を見てないって、スゴイですよね〜!
今回は「きもの文化検定公式教本2」の「日本の伝統色」より、赤系についてまとめました。
赤系
・桜色:薄い桃色
・朱色:古墳の壁画に見られる朱色
・紅色:キク科の紅花で染める
・猩々緋(しょうじょうひ):鮮やかな黄みがかった赤。虫から採った染料で染める。
・臙脂色(えんじいろ):深い赤色
・橙色(だいだいいろ):橙の実の表皮の色から名づけられた明るい黄赤色。
紅色
乾燥させた紅花の花びらを一晩水に浸す
↓
翌朝、押し絞る。花びらから黄色の汁が出なくなるまで7回ほど繰り返す。
↓
藁灰から作った灰汁に花びらを入れ、両手で強く揉む
*藁を燃やした藁灰を樽に入れ、熱いお湯を注ぎ2日寝かせるとアルカリ性の灰汁になる
↓
花びらから赤い色素が出るので、絞って色素を抽出
↓
糸を染める
[きもの文化検定3級]
鉱物から得られる色料に由来した色名は?
(1) 朱色
(2) 刈安
(3) 紅色
(4) 鬱金色(うこんいろ)
解答 (1)朱とは鉱物として得られる酸化水銀の色彩であり、それを朱色と呼ぶ
[きもの文化検定3級]
紅花についての説明で正しいものは?
(1) 山形県で栽培される紅花が有名。
(2) 花びらを発酵させたものを紅絹という。
(3) 花は赤色だが、染料は根から取る。
(4) バラ科の植物で、茎にトゲがある。
解答 (1)
[きもの文化検定3級]
蘇芳(すおう)と同系色の色名は?
(1) 梔子(くちなし)
(2) 藍
(3) 日本茜
(4) 刈安
解答 (3)
[きもの文化検定3級]
乾燥させた紅花を水に浸して絞ると、初めは( A )色の液が出るが、絞った花びらに( B )から作ったアルカリ性の灰汁を加えて揉むと( C )色の色素が抽出できる?
(A) 黄・白・朱・青
(B) 藁・クヌギの皮・紅花
(C) 紅・黄・橙
解答 (A)黄 (B)藁 (C)紅
[きもの文化検定3級]
草木染めの中で赤色の染料を取る紅花はどの部分に色素が含まれているか?
(1)葉
(2)花びら
(3)がく
(4)根
◆解答(2)花びら
[きもの文化検定2級]
次の伝統色名の中で当てはまるものを2つずつ選べ。
蘇芳(すおう)色・梔子(くちなし)・海松(みる)色・団十郎茶・柳色・路考茶(ろこうちゃ)
(1) 色名の由来が、染色材料によるもの
(2) 色名の由来が、外見の色によるもの
(3) 色名の由来が、人の名前によるもの
解答(1)蘇芳色、梔子色
(2)海松色、柳色
(3)団十郎茶、路考茶
[きもの文化検定1級]
紅花からは2種類の色素が取れる。一連の作業から2巣類の色素を別々に取り出すことができる。その理由と取れる色に触れながら、染液を作る過程を説明せよ。
◆解答
紅花の花びらからは黄色と赤の色素が取れる。
黄色は水溶性だが赤はアルカリ性の液にしか溶けないため、まず紅花を見ずに一定時間浸けると黄色の色素が溶け出した染料ができる。
次に紅花を取り出して絞り、アルカリ性の液に浸けて赤い染料液を作る。
日本の伝統色の名前って素敵ですよね。
日常生活の中で素敵な色の名前を使えると、人生に彩りが増す気がします♪