藍は、インディゴとも呼ばれる独特の深い青色。
私の一番好きな色です。
藍染めには、葉を使いますが、
秋には、白やピンクの花も咲くんですよ。
花言葉は
「美しい装い」
「あなた次第」
なんだか、お着物にピッタリですよね♡
今回は、「きもの文化検定公式教本2」の「日本の伝統色」から青系の伝統色についてまとめてみました。
目次
青系
・インド藍:インド・アフリカ
・琉球藍 :沖縄・中国南部・タイ
・蓼藍(たであい):日本・中国揚子江流域
・藍色(あいいろ)
藍草の葉で染めた色の総称。日本ではタデ科の蓼藍が使われるが、その技法は5~6世紀に中国から伝えられたといわれる。藍染めには「生葉染」と「建染」の2種類がある。
・青鈍(あおにび)
鼠色がかった青色。最初に藍で染め、橡(つるばみ)、五倍子、檳榔樹(びんろうじゅ)などの染料に浸してから、更に鉄分で媒染して墨色を重ねる。
・納戸色(なんどいろ)
やや緑色がかったくすんだ青色。江戸時代に大流行し、男性の衣服の裏地や風呂敷などにも用いられた。
錆(さび)納戸、藤納戸、桔梗納戸などの色名もある。色名の由来は、納戸の暗がりをイメージさせるなど諸説ある。
・空色(そらいろ)
空の色。スカイブルー。
・水色(みずいろ)
淡い藍色で甕覗よりは濃い色。万葉の時代には「水縹(みはなだ)」と呼ばれていた。
・甕覗(かめのぞき)
藍染めの中では最も薄い色。
少し染まって白い色が白でなくなるため「白殺し」とも言われる。
藍甕を覗いただけで染まってしまった色というのが、色名のいわれ。
生葉で染める
生葉を刈り取る(開花すると葉の色素含有量が減少するので開花前)
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葉だけを包丁で細かく刻む
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刻んだ葉を冷水を入れた桶に入れ、約15分手でもみ、色素を葉から抽出
(水に酢を入れる・・・葉からより多くの色素を溶出、水に溶出した色素の分解を止める)
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染め液に白糸を1時間ほどつけると水に溶けた色素が繊維に染み込む
最初は緑・・・→水洗いし風通し良い場所に干すと酸化して青になる
蒅(すくも)で染める
蒅(すくも):藍の葉を積み上げて筵(むしろ)をかぶせ、水をかけて発酵させる。
3ヶ月ほどかけて堆肥のようにして保存する。
蒅を甕に入れ、さらに灰汁で満たし良く混ぜる
↓
酸素が染液に入りバクテリアの繁殖を促し
7~10日経つと、染液の表面に泡立った厚い層(=藍の花)が生じる
この状態を「藍が建つ」という(約1か月)
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糸や布を甕に静かに入れる(甕底に沈殿している蒅を乱さない)
↓
引き上げて空気に触れたとたん、緑色から青色に変わる
きもの文化検定の練習問題
[きもの文化検定3級]
青系の色でないものは?
(1) 二藍
(2) 甕覗
(3) 青鈍
(4) 水色
解答 (1)
解説:二藍は藍と紅花を組み合わせて染めた紫色
[きもの文化検定3級]
次の中で最も淡い色は?
(1) 甕覗
(2) 納戸色
(3) 空色
(4) 水色
解答 (1)
[きもの文化検定3級]
日本の伝統色の名前と染材の組合せで正しいものは?
(1) 猩々緋→紅花+蘇芳など
(2) 青鈍 →橡(つるばみ)+五倍子+檳榔樹(びんろうじゅ)
(3) 二藍 →紫根+茜草
(4) 黄檗 →鬱金(うこん)+刈安など
解答 (2)
[きもの文化検定3級]
蒅についての説明で誤っているものは?
(1) 藍の葉を発酵させて作る。
(2) 主な生産地は愛媛県である。
(3) 生葉で染めるよりも濃い色に染めやすい。
(4) 蒅で作った染液の表面の泡を「藍の花」と呼ぶ。
解答 (2)
解説:徳島県が主な生産地
[きもの文化検定1級]
藍染に欠かせないアルカリ性の溶液の名称は?
解答 灰汁
おまけ ☆ 勝色 ☆
紺よりもさらに濃い、黒色に見えるほどの暗い藍色のことを「勝色(かちいろ・かついろ)」と言います。
「勝色」の名前は、藍を濃く染み込ませるために布などをかつ(叩く)ことからきているそうです。
鎌倉時代になると、「勝色」という名前が、勝利につながって縁起がいいと言われ、武士の間に藍染の着物が大流行。
それに伴って、藍の生産と藍染は全国に広まっていき、当時は服のみならず、鎧にもこの色で染められた糸が使用されました。
日清・日露戦争時の軍服の紺色も「勝色」と呼ばれ、特別に「軍勝色(ぐんかついろ)」とされました。
2018年ワールドカップ・ロシア大会でのサッカー日本代表のユニホームのカラーが勝色で、刺し子柄でした。
験を担ぐ日本人気質は、昔から変わらないようですね♪