染色の宝庫といわれる沖縄には、個性的な織りや染めがたくさんあります。
唯一の染めは、「紅型」ですが、
織りの代表といえば、「琉球絣」
琉球絣の90%が、南風原町で織られています。
南風原町、はえばるちょう。
名前も沖縄らしくて素敵ですね♪
今回は、琉球絣について、「きもの文化検定公式教本2」より、まとめてみました。
→琉球絣
目次
琉球絣
・南風原(はえばる)町:沖縄の純生産量の90%以上を占める。
・絣の技法:もともとインドから始まり、東南アジア各地に広まった。
・御絵図帳(みえずちょう):琉球王朝の頃から伝わる図案集。
・モチーフ:沖縄の自然や生活道具。鳥、植物、波、水、お金など。
[きもの文化検定3級]
琉球絣の90%以上が織られている地域は?
(1) 宜野湾市
(2) 大宜味村
(3) 嘉手納町
(4) 南風原町
解答 (4)
[きもの文化検定3級]
琉球絣の技法である「絣」技法についての説明で正しいものは?
(1) 正倉院御物である織物の中の「絣」の技法を、平安宮廷の織部司が広めた。
(2) 江戸時代、井上伝という女性が着古した藍染めの布の一部が白い斑点になっているのを見つけ、絣織りのヒントを得て、これが広まった。
(3) 技法はもともとインドから始まり、東南アジア各地に伝わり、14・15世紀に琉球へ入ってきた。
(4) 遠い島からの渡米品で、長崎の出島から日本に入った文様が広まった。
解答 (3)
解説:(1)織部司(おりべし/おりべのつかさ)は、日本古代のに律令制において大蔵省に属する機関の一つである。織染の高度な技術をもち、高級織物の生産に従事した。
(2)久留米絣
(3)琉球王朝は、中国や日本、挑戦、東南アジアなどと交易していた。
[きもの文化検定3級]
琉球王国の頃から伝わる「琉球絣」の図案集は?
(1) 御絣図帳
(2) 御絵図帳
(3) 琉球絵図
(4) 紋意匠図
解答 (2)
[きもの文化検定3級]
染織品と模様についての説明で正しいものは?
(1) 大島紬の模様は浮き織で表す。
(2) 黄八丈は、紋織で格子や縞を織り出す。
(3) 琉球絣は、道具や自然、動物などを図案化した絣柄を織り表す。
(4) 紅花紬は、締機で絣を作り出す。
解答 (3)
解説:大島紬=締機
糊付け
絣がずれないように、糸を糊で固める。
[きもの文化検定3級]
琉球絣の制作工程で、絣がずれないように糸を糊で固める作業は?
(1) 糊置
(2) 糊伏せ
(3) 糊付け
(4) 糊挿し
解答 (3)
絣括り
・手結(てゆい):図案を見ながら、絣の種類ごとに経糸をそろえ、模様になる部分を木綿糸で一か所ずつ手で括る。
・琉球絣の模様
・ハナアーシー(端を合わせる):花模様
・イチチブサー(五つ星) :5つならんだ星
・トゥイグァー(鳥) :小さな鳥
・テージクンビーマ(げんこつ):げんこつを2つ並べたところ
[きもの文化検定3級]
琉球絣の文様を一つずつ手で括ることを何というか?
(1) 手くびり
(2) 指括り
(3) 手結(てゆい)
(4) 直括り
解答 (3)
染色
・絣括りの後、糊を落として染める。
・基本は藍色:沖縄本島北部で栽培している琉球藍。
[きもの文化検定3級]
琉球絣の色の基本となる藍色を染めるのに何を用いているか?
(1) 徳島県の阿波藍のすくもを用いる。
(2) 沖縄本島北部で栽培・生産されている琉球藍(泥藍)を用いる。
(3) 化学染料であるインディゴを用いる。
(4) インド藍の葉を用いる。
解答 (2)
織り
昔ながらの木製の高機(たかはた)で織る。
検品
織りあがった反物をチェックする。
合格すると、証紙シールが貼られる。
おまけ ☆ 琉球藍 ☆
琉球藍の原料はキツネノマゴ科の多年草植物。
蓼藍(タデアイ)や、インド藍とは違う植物なのです。
原産地は東南アジア。
タイ・インド・台湾などに分布し、 日本では沖縄県だけで栽培される原料なので、沖縄本島の藍染めは「琉球藍」と呼ばれます。
藍には防虫効果があると いわれ、昔から暮らしの中で活用されてきました。
不思議と藍畑ではハブをあまり見かけないとのこと。
藍の成分が作用しているのではないかと言われています。
藍染した布は、抗菌性、消臭性に優れており、虫食いを受けにくく、
藍染した和紙である紺紙は、防虫も目的として写経などに利用されているそうです。
藍の抗菌成分を利用した、消臭スプレーもあるようです。
色合いがきれいなだけでなく、実用的だし、どんどん着てお出かけしましょうね♪