潟

きもの文化検定 公式教本1

《織りの特徴・新潟県》雪晒しの自然のパワー

更新日:

「新潟」って漢字で書けますか?

一応、私は、漢検2級持ってるんですけどね。

書き順を間違えてました~。

え、そもそも書けない?

新潟出身の方、ごめんなさい。

結構、難しいですよね。

「きもの文化検定」の3級まではマークシートですから、書けなくても大丈夫です。

でも、この際、書けるようになってくださいね。

そんなわけで、今回は「きもの文化検定公式教本I」の「織りの産地と特徴」の中から、「新潟」の織物特集です。

なんか、名前が似ている織物ばかりで、紛らわしいけど、

きもの文化検定に頻出するのは、新潟の織物では、重要無形文化財の2つです。

その2つだけでも、押さえておくと「きもの文化検定」の得点UP間違いなし!!

 

やみくもに覚えるよりも、グループ別に分けて理解すると暗記しやすいです。

「きもの文化検定公式教本I」のその他の着物の主な産地と特徴はこちら
  ↓
《染めの主な産地と特徴》
《織りの産地と特徴:木綿》
《織りの産地と特徴:紬》
《織りの産地と特徴:沖縄県》

「きもの文化検定」の練習問題も解くことで、出題の傾向がわかりますので、是非、挑戦してみてくださいね。

 

越後上布 (重要無形文化財)

重要無形文化財

・苧績み(おうみ):苧麻(ちょま)を爪で裂き、口に含みながらつないで糸にする
・絣は手括り
・地機(じばた)による手織り
・湯もみ
・雪晒し(ゆきざらし)

 

地機

地機:織り手が地面や床に低く座って織る原始的な手織機。

 

 

[きもの文化検定4・5級]
 越後上布の素材は?

(1) 絹
(2) 綿
(3) 苧麻
(4) ウール

 

解答 (3)
解説:苧麻は現在、福島県昭和村で作られている。
  イラクサ科の多年草。別名:からむし

 

小千谷縮 (重要無形文化財)

重要無形文化財

・手績み
・手括りの絣模様
・地機による手織り
・湯もみによるシボ:布面の波状の凸凹
・雪晒し

*緯糸に強い撚りをかけて、糊で固定し、それを織り上げてからぬるま湯で手もみすると、糊が落ちて撚りが戻るので布が縮む。

[きもの文化検定4・5級]
 新潟県産の染織品の中で、水に強い素材のものは?

(1) 十日町絣
(2) 小千谷縮
(3) 本塩沢
(4) 小千谷紬

 

解答 (2)
解説:麻でできた小千谷縮は水に強い。他は絹。

 

 

 

[きもの文化検定3級]
 小千谷縮の説明で適切なものは?

(1) 新潟県を藍評する染織品で、原料の苧麻も小千谷で栽培されている。
(2) 苧麻に強い撚りをかけて糊で固定し、織った後、湯洗いする。
(3) 重要無形文化財の小千谷縮は高機を使って手織りされる。
(4) 織りあがった布は雪の降る日に屋外で広げ、雪晒しをする。

 

解答 (2)

解説 (1)苧麻は現在、福島県昭和村で作られている。
   (3)高機ではなく地機
   (4)雪の降る日ではなく晴れた日

 

 

小千谷紬

・小千谷縮の基本的な技術
・技法を生かした紬
・模様は主に緯糸で表す

 

 

本塩沢

・塩沢御召ともいう
御召:緯糸に強い撚りを掛けた強撚糸を用いて、織り上げた後に湯もみをして撚りを戻しシボを出す
・緻密な絣模様:手括り、手摺り込み、板締め
・細かなシボ:湯もみ
・さらりとした肌触り→単衣にも

[きもの文化検定4・5級]
 次の中から先染織物を選べ。

(1) 京小紋
(2) 加賀友禅
(3) 本塩沢
(4) 有松・鳴海絞り

解答 (3)
解説:生地にする前に先に糸を染めてから織り上げる。
   他は白生地に後から模様を染める後染め。

 

塩沢紬

・越後上布の伝統技術を絣糸つくりに取り入れた
・蚊絣、十字絣、亀甲絣など
・夏用の夏塩沢もある

 

十日町絣

・縦絣、緯絣
・繊細で緻密な柄
・縞、格子、現代的な柄、多様な色柄

 

[きもの文化検定3級]
 次の絣織物の中で、使われている素材が違うものは?

(1) 十日町絣
(2) 久留米絣
(3) 備後絣
(4) 弓浜絣

 

解答 (1)
解説:他は木綿の絣。

 

 

十日町明石縮

・盛夏用の高級絹縮
・兵庫県明石地方が名前の由来
・「セミの羽」に例えられたほど、薄地で張りがある布地

 

おまけ ☆ 雪晒し ☆

『うみ(績み)、くくり(括り)、じばた(地機)後、湯もみ雪晒し~』
五・七・五にしたので、5回繰り返してください。

この5つがそろうと越後上布小千谷縮は、重要無形文化財でございます。

 

雪晒しは、2月から3月の雪解けの頃の作業で、化学的に説明すると、雪から蒸発した水分に強い紫外線が当ることでオゾンが発生し、このオゾンの酸化作用で生地が漂白されるそうです。
そしてこの作業は布の汚れが落ちるまで、何日かかけて行います。

紫外線、オゾン・・・?

そんな科学的根拠のことなんて、昔の人は知らないけど、
織物を雪にさらすと漂白されるってことは知っていたんですね。

コーヒーや醤油のしみでも漂白されます。

すごい威力です。

が、オゾンは植物繊維にだけ作用するので、絹などの動物繊維には効果がないのです。

 

ちなみに化学式はO(オースリー)

酸素はO2(オーツー)

O→ O2 になると、余った「O(オー)」が色んなものとくっついて、不純物を除去してくれるわけです。

自然の力って、目には見えなくてもすごいですね。

 

勉強して身に着けた知識も、目には見えないかもしれませんが、すごいパワーですよ!

 

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