北鎌倉に行きました。
目指すは「明月院」!
私は祖母や母の着物をよく着ているのですが、自分の着物も数枚、誂えました。
初めて選んだのは、少し変わった唐草模様で、ろうけつ染めの作家の先生が
「これは、鎌倉の明月院の唐草をモチーフにデザインしたんだよ」
と言われ、いつか鎌倉に行ってみたいなと思っておりました。
念願かなって、明月院に行きました。
リスが木の上を飛び回っている自然豊かな所♪
コロナウイルスのせいで人がおらず、丸窓の部屋も私一人の貸し切り状態。
贅沢な時間を過ごした後、「唐草は?」と受付の人に尋ねるも「そんなものは無い」という返事。
「???」
あきらめて、近くのレストランに入ると、、、
メニューに、4500円と6000円のランチしかない!
出るに出られず、一人、豪華ランチをいただきました。
本当に、本当に、超おいしいフレンチのフルコースでした。
隣の席では、セレブマダムがワインを飲みながらお食事。
私も着物を着てたら、フレンチも似合ってたかも♪
目次
唐草
蔓草がからみ合って曲線を描いていく文様。
草だけでなく花や果実をあしらったものもある。
もとはギリシャやローマの連続文様パルメット(棕櫚[しゅろ]の葉をモチーフに考案された唐草文様)から発展したとの説もある。
日本には、中国を経て、古墳時代に渡来。
地を這うように伸びる蔓性の唐草は、強い生命力を発揮すると尊ばれ、蔓を持たない植物(松・菊・梅など)にもアレンジ、発展した。
唐草文(からくさもん)
もっともオーソドックスな唐草模様といえば、風呂敷の柄の唐草。
松唐草(まつからくさ)
松と唐草を組み合わせた文様。
松竹唐草文(まつたけからくさ)
松と竹を簡略化して唐草を組み合わせた文様。
葡萄唐草(ぶどうからくさ)
葡萄の蔓を唐草文の主軸として、実と葉を組み合わせた文様。
古代中国では、葡萄は柘榴(ざくろ)と共に、たくさんの果実を実らせる豊穣の女神とされた。
日本に伝えられたのは、飛鳥時代。
薬師寺金堂の薬師如来像の台座にも見られる。
正倉院には錦や綾の裂地が残っている。
瑞鳥唐草(ずいちょうからくさ)
鳳凰と唐草を組み合わせた吉祥文様のひとつ。
瑞鳥とは鳳凰のこと。
中国の伝説では、鳳凰は天下太平の時にあらわれるめでたい鳥。
日本でも飛鳥時代から文様に使われ始めた。
桐唐草(きりからくさ)
桐と唐草を組み合わせて文様化したもの。
瑞鳥である鳳凰が棲む木といわれる桐は、古くは天皇にゆかりのある者だけに許された高貴な文様だった。
牡丹唐草(ぼたんからくさ)
牡丹は奈良時代に中国から伝えられた。
大輪の牡丹を唐草状にすることで空間を隙間なく埋めることができる。
室町時代に渡来した名物裂の金襴や錦にも使われている。
菊唐草(きくからくさ)
菊を中心に唐草を組み合わせた文様。
鎌倉時代の工芸品や、その後の能装束や名物裂にも見られる。
江戸時代以降は、藍型染めの木綿地にも使われ、普段着の着物や布団地にも用いられた。
鉄線唐草(てっせんからくさ)
鉄線の花と唐草を組み合わせたもの。
鉄線の蔓は鉄のように堅いので、固い結びつきを願って花嫁衣装や訪問着などに用いられる。
宝相唐草(ほうそうからくさ)
宝相とは宝相華のこと。
花の美しい部分を取り出して作った中国生まれの空想上の花。
段模様(だんもよう)
線ではなく模様で段模様を表したもの。
横段を単独で用いたものと、他の文様と組み合わせたものがある。
東慶寺 ~葡萄蒔絵螺鈿聖餅箱~
おいしいランチを食べたため、帰りは違う道を通って北鎌倉の駅に向かいました。
途中、立派なお寺があったので立ち寄りました。
「東慶寺」
駆け込み寺だったそうです。
女性の側から離婚できなかった封建時代、このお寺に駆け込めば離縁できる女人救済のお寺として、明治に至るまでの600年間、縁切寺法を守ってきたそうです。
そこのギフトコーナーで見つけました。
東慶寺に伝わる蒔絵からデザインした和紙グッズ。
コロナウイルスのせいで他に誰もいない店内で、じっと和紙を見ていた私に受付の方が説明してくださいました。
「葡萄蒔絵螺鈿聖餅箱(ぶどうまきえらでんせいへいばこ)」
キリスト教の儀式で使うパンの入れ物だそうです。
ヨーロッパへの輸出向けに作られたので、日本にはあまり残っていないそうです。
重要文化財なので、見せていただけませんでしたが、写真をいただきました。
この蒔絵からデザインした唐草模様の和紙だそうです。
というわけで、私の着物の柄のルーツも無事、見つかりました~♪
思い返すと、高級フレンチを食べなかったら、この道を通らなかったので、きっと意味があったのかも!?
実は、最初に行こうと思ってリサーチしていたレストランは台風のため改修中だったんです。
なんだか、導かれたような気がする☆
素敵な出会いに感謝です。